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Hokkaido University
Center for Human Nature,
Artificial Intelligence,
and Neuroscience

2021.2.24 Release

島崎特任准教授が国際誌Nature Communicationsに論文を出版しました

島崎秀特任准教授らの国際共同研究グループは機械学習で用いられる神経ネットワークモデルを大規模・高精度化する理論を開発しました。

神経科学や機械学習分野では、標準的な数理モデルとして多数の神経細胞がデジタル信号を介して相互作用するモデルが広く使われています。しかし、このモデルは神経細胞の数が大きくなると計算量が多くなり、その挙動を正確に知ることが難しくなります。そのため、計算量を減らして近似的に挙動を調べる計算技術が多数提案されてきました。

今回、島崎特任准教授らのグループは情報幾何と呼ばれる枠組みを用いて、これまでの計算技術を包括的に記述できることを示し、より高精度にモデルの状態を予測できる手法を新たに開発しました。提案した手法は、生体内の神経活動に近い多様なパターンが表れる状態において、これまでより高い性能を示しました。この技術により機械学習の大幅な精度と速度の向上が見込まれ、大規模データ解析が可能になります。

Miguel Aguilera, S. Amin Moosavi, Hideaki Shimazaki. (2021) A unifying framework for mean field theories of asymmetric kinetic Ising systems. Nature Communications.  https://doi.org/10.1038/s41467-021-20890-5

プレスリリース:https://archive-stage.sussex.ac.uk/news/press-releases/id/54706