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2025 CHAIN Summer School
2025年度 CHAINサマースクール:「生命と言語進化の構成論」
CHAINでは「意識・自己・社会性・合理性」といったテーマに対して哲学・神経科学・AI研究の融合した学際的教育プログラムを北大の大学院生に向けて提供しています。その中で夏と冬に開催されるサマースクール・ウインタースクールでは外部講師をお招きし、受講生に最先端の知見に触れ、学際的議論を行う場を提供しています。
2025年度のサマースクールはテーマを「生命と言語進化の構成論」と題して、以下の先生方をお呼びして、講義・議論を行います。(敬称略)
お二人の講師はともに、長年にわたり人工生命の研究に携わってこられました。
橋本敬先生は、「コード(テープ)と装置(マシン)の相互作用による自己複製・進化システム」の研究を通じて、遺伝情報とそれを読み解く仕組みが共進化し、安定した構造を形成する過程を明らかにされました。最近では、言語進化やコミュニケーションの生成、社会制度の形成といった現象を対象に、複雑系の視点から研究を展開されています。
岡瑞起先生は、人工生命が内包する「創発性」「身体性」「オープンエンド進化」といった本質的課題に対し、LLMなどの最新AI技術を取り入れた実践的なソフトALifeの構築と、社会実装を見据えたコミュニティデザインの両面から研究を進められています。また、人工生命に関する著作もあり、『ALIFE | 人工生命 ―より生命的なAIへ』や『作って動かすALife ―実装を通した人工生命モデル理論入門』は、人工生命研究の優れた入門書として広く読まれています。
【最新の情報については、随時更新いたします。】
Seminar1
Lecturer
言語・コミュニケーションの創発構成論1・2
Abstract:
講師紹介
橋本敬(北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科教授)
1996年東京大学大学院院総合文化研究科博士後期課程修了.博士(学術).
理化学研究所脳科学総合研究センター基礎科学特別研究員.
北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科助教授を経て,2009年より同教授.
その間、SONY Computer Science Lab.- Paris,エディンバラ大学言語進化計算グループ,Telecom ParisTechネットワーク・計算機科学部にて客員研究員として在外研究.
複雑系科学の観点から主に言語・コミュニケーション・社会制度を対象に知識の創造・共有・活用を探究する知識科学の研究に従事。
Seminar2
Lecturer
AIとの共創:Open-endednessとOrganic Alignmentが拓く未来 1・2
Abstract:
講師紹介
千葉工業大学 変革センター 主席研究員 / 博士(工学) / IPA未踏IT人材発掘・育成事業PM / 株式会社ConnectSphere代表取締役
Open-EndednessやProbabilistic Computingをテーマとする人工生命(ALife)研究に従事し、人間とAIが共創(co-creation)する未来社会の創出を目指している。特に、創造的でありながら安全性を兼ね備えたAIの開発を通じて、イノベーション促進や新たなコンテンツ創出に取り組む。大学での研究をベースに、社会実装にも力を入れる。著書に『ALIFE | 人工生命 ―より生命的なAIへ』『作って動かすALife ―実装を通した人工生命モデル理論入門』がある。