Events

イベント

Hokkaido University
Center for Human Nature,
Artificial Intelligence,
and Neuroscience

CHAIN ACADEMIC SEMINAR #29

第29回 CHAINセミナー 鈴木健「複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能か」

日時 2022年12月16日(金)16:30-18:00
場所 【ハイブリッド】北海道⼤学 百年記念会館 大会議室(登録不要)およびZoomによるオンライン配信(要登録)
言語 日本語

今回のCHAINセミナーは、 『なめらかな社会とその敵』の著者で、スマートニュース株式会社代表取締役・CEOでもある鈴木健氏の講演です。生命論にはじまり、貨幣、投票、法律、さらには国家や軍事までを射程に、情報技術が可能にする来るべき社会の構想についてお話しいただきます。

主催:北海道大学 人間知・脳・AI研究教育センター(CHAIN)

[追記20221223] 第29回CHAINセミナーは予定通り無事開催されました。録画をCHAIN公式Youtubeチャンネルから視聴することができます。以下からどうぞ。

Seminar1

Lecturer

鈴木健
Ken Suzuki

複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能か

Abstract:

人類は社会や他者を制御するために複雑で豊かな世界を単純化してきたが、その結果社会の分断をはじめとする多くの問題が生じてもいる。この複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能なのか。私はこの問いに応えるべく2013年に『なめらかな社会とその敵』を上梓し、今年10月には新たに「なめらかな社会への断章 2013-2022」と題した補論を加えた文庫版を刊行した。なめらかな社会の実現を考えることは、貨幣や民主主義の新たな形を考えることでもあり、意識や自己のありようを問いなおすことともつながっている。果たして脳科学や人工知能をはじめとするテクノロジーの発展は、人類や社会をどう変えうるのか。本講演は『なめらかな社会とその敵』が書かれた背景や同書が提示する新たなシステムについて解説した上で、この10年の技術革新や社会の変化を参照しながら、我々がなめらかな社会を実現する可能性を論じていく。

講師紹介

1975年,長野県生まれ。1998年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主任研究員,東京財団仮想制度研究所フェローを経て、現在、スマートニュース株式会社代表取締役・CEO。博士(学術)。著書に『NAM生成』(太田出版、2001年、共著)、『進化経済学のフロンティア』(日本評論社、2004年、共著)、『究極の会議』(ソフトバンククリエイティブ、2007年、単著)、『現れる存在』(NTT出版、2012年、共訳書)などがある。専門は複雑系科学、自然哲学。