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Hokkaido University
Center for Human Nature,
Artificial Intelligence,
and Neuroscience

CHAIN ACADEMIC SEMINAR #24

霊長類における協力行動の進化を支える心理基盤 ―ヒト以外の動物に見られるモラルの萌芽―

日時 2022年7月29日 (金) 13:00-14:30
場所 Zoomミーティング (要登録)
言語 日本語
対象 本講演に興味のあるすべての方 (学外の方含む)
参加費 無料

今回のCHAINセミナーは、北海道大学 文学研究院 行動科学分野の所属で、CHAINのコアメンバー教員でもある瀧本彩加 准教授に、ご講演いただきます。瀧本先生は比較認知科学を専門とし、小型のサル(フサオマキザル)やウマを対象にした協力行動、公平感/不公平嫌悪の研究をされています。本講演では、霊長類における協力行動とその進化を支える心理基盤の比較研究に基づき、人間社会を支える根幹でもある「モラル」の進化的萌芽についてお話いただきます。

講演はZoomにて行います。参加をご希望の方はページ下部のボタンからご登録ください。皆様のお越しをお待ちしております。

主催:北海道大学 人間知・脳・AI研究教育センター(CHAINセミナー)

Seminar1

Lecturer

瀧本 彩加
Ayaka Takimoto

霊長類における協力行動の進化を支える心理基盤 ―ヒト以外の動物に見られるモラルの萌芽―

Abstract:

ヒトを含む動物はなぜ協力するのか。協力行動はどのような心理基盤に支えられ、進化してきたのか。協力行動をめぐる問いは、自然科学から社会科学にわたる広い学問分野で長年注目されてきたが、特に、協力行動の進化を支える心理基盤に関する研究はこの20年ほどで盛り上がりを見せている。本講演では、自然科学と社会科学の融合領域の1つである比較認知科学分野において行動実験から明らかになってきたヒト以外の動物(主に霊長類)における協力行動(主に利他行動)とその進化を支える心理基盤(公平感・第三者による社会的評価)に焦点を当て、近年の研究動向を概観する。そうしてヒト以外の動物に見られるモラルの萌芽に関する知見を共有し、モラルの進化的起源を探る今後の研究の展望について議論させていただきたい。

講師紹介

京都大学 大学院 文学研究科 博士課程修了。博士 (文学)。東京大学 総合文化研究科/日本学術振興会特別研究員PD (2012-2015) を経て、2015年より北海道大学 文学研究院 准教授。専門は比較認知科学。現在の研究テーマは、ウマにおける母子を含む同種個体間の社会的絆やウマとヒトの社会的絆の形成を促すコミュニケーション、協力行動とその進化を支える心理基盤の種比較など。

https://lynx.let.hokudai.ac.jp/~takimoto/